貧血の症状は自分でも周囲から見てもわかりにくいものです。
原因不明なのに何となく体調が優れなかったら、貧血が起きているせいかもしれません。
重い病気を発見するきっかけにもなりますので、貧血症状の特徴を知っておきましょう。
ちょっとだるさを感じるという程度であれば、それほど心配はいりません。
しかし食欲が極端に落ちたりした場合、貧血度はかなり高いはずですので注意が必要です。
重い病気の前兆かもしれない貧血にいち早く気付くべく、どんな症状が表れるのかを詳しく紹介していきましょう。
貧血の症状は、血中のヘモグロビンの濃度によって違います。
正常値は男性では13〜18g/dl、女性では12〜16g/dlとされていますが、この数値の70%以下になった場合、顔が青白くなったり口の中が白っぽくなったりします。
しかしはっきりと自覚症状を感じるほどではないので、多くの人は貧血と気が付きません。
ヘモグロビン濃度が正常値の60%を下回った場合は、動悸が現れます。
これは体が酸素不足に陥ったために心臓が激しく拍動し、多量の血液を送り出そうとするためです。
運動後に、いつもより疲れやすくドキドキすると感じることもあります。
眩暈、頭痛、耳鳴りがあったら、ヘモグロビン濃度は正常値の40%以下と考えられます。
他にもなかなか眠れなくなる、手足が冷たくなる、少し動かしただけでだるくなる等の症状が表れます。
ここまでになると、大半の人は違和感を覚え貧血を疑います。
ヘモグロビン濃度が正常値の30%以下だとかなり危険です。
吐き気がして食事がのどを通らなくなり、立っているのもやっとの状態になります。
普通に日常生活を送るのが難しくなるばかりでなく、免疫力が低下して病気にかかりやすくなります。
癌のせいで臓器から出血し、重い貧血を引き起こしている場合もあるので注意しなければいけません。
朝なかなか起きられない理由の1つに、低血圧があります。
低血圧とは、心臓のポンプ機能が弱いために、血液循環が悪くなっている状態のことです。
低血圧の人は血の巡りが悪いため、全身にくまなく酸素や栄養素が行き届いていません。
そのため体に力が入らず、目覚めや起き上がるのに時間がかかってしまうのです。
しかし必ずしもこの低血圧が原因とは限りません。朝が苦手なのは、低血圧と混同されがちな貧血が原因のこともあるのです。
血中のヘモグロビン濃度が低下して、体が酸素不足の状態に陥るのが貧血ですから、こちらも朝の目覚めに大きく関係しています。
原因が低血圧であったならば、それほど心配はいりません。
しかし貧血が原因であった場合は注意が必要です。
なぜならば貧血は、癌などの重い病気による症状として表れていることもあるからです。
「朝が苦手なのは単なる低血圧のせい」「だらしないだけ」と軽く考えるのは危険です。
早く寝ているはずなのに朝が辛くて、しょっちゅう会社や学校に大遅刻してしまうような人は、一度病院へ行き詳しく調べてもらうことをお勧めします。